2009年 06月 18日
さきどり。 |
その日はうだるような暑さで、さらに道に迷っていた。
キミは「こっちだと思ったんだけなぁ」とヒドく頼り無さそうに言った。
「やっぱり、キミのカーナビはシゲオナガシマぐらい当てんならん」と
ボクはその状況を少しだけ楽しんでもいた。
「怒ってる?」
「全然」
と他愛も無い会話が、
これから夏を予感させる真夏日には心地よかった。
「こっちかな?」と小走りに先の十字路まで行くキミ。
それを愛しいとさえ思いながらボクも駆け出す。
「あー、もう!」と怒ったふりも、
キミの困った顔の前ではつい、にやけてしまう。
かなり迷った末に遥か彼方に目印の、
店の赤い旗を見つけ、
汗ダクダクになりながらヒンヤリした店内へ。
お目当ての饅頭と冷抹茶のセットを頼む。
すると漬け物も一緒に運ばれて来た。
キミは「えぇ、何で?」と不思議そうにつぶやいた。
「いやいやいやいや、これはじゃんけんと同じなんだよ」と
少し長老っぽく指南する自分。
「漬け物食べて、甘いもの欲しくなって、饅頭食べる、スッキリしたくって抹茶、
すると塩っぱい漬け物…」
「ホントだ」と妙に納得しているキミを見てクスクス笑った。
その帰り、「ショートカットしようか?」とキミの悪魔のささやき。
結果、全然ショートカットになってなかった…。
距離的には確かに短いのだけれど、
誰が山一つ越えて行くと思うだろうか。
キミはあくまでもマイペースで、
「ね?近かったでしょ?」と得意げだ。
もう、あきれて思わず吹き出してしまった。
途中コンビニでビールを買った。
飲みながら、ふと立ち止まって周りを見る。
入道雲、
むせ返るような緑、
横をすり抜けて走って行く子供、
汗をかいたビール、
そしてキミの笑顔。
少しだけ夏を感じて、
少しだけ幸せだと思った。
キミは「こっちだと思ったんだけなぁ」とヒドく頼り無さそうに言った。
「やっぱり、キミのカーナビはシゲオナガシマぐらい当てんならん」と
ボクはその状況を少しだけ楽しんでもいた。
「怒ってる?」
「全然」
と他愛も無い会話が、
これから夏を予感させる真夏日には心地よかった。
「こっちかな?」と小走りに先の十字路まで行くキミ。
それを愛しいとさえ思いながらボクも駆け出す。
「あー、もう!」と怒ったふりも、
キミの困った顔の前ではつい、にやけてしまう。
かなり迷った末に遥か彼方に目印の、
店の赤い旗を見つけ、
汗ダクダクになりながらヒンヤリした店内へ。
お目当ての饅頭と冷抹茶のセットを頼む。
すると漬け物も一緒に運ばれて来た。
キミは「えぇ、何で?」と不思議そうにつぶやいた。
「いやいやいやいや、これはじゃんけんと同じなんだよ」と
少し長老っぽく指南する自分。
「漬け物食べて、甘いもの欲しくなって、饅頭食べる、スッキリしたくって抹茶、
すると塩っぱい漬け物…」
「ホントだ」と妙に納得しているキミを見てクスクス笑った。
その帰り、「ショートカットしようか?」とキミの悪魔のささやき。
結果、全然ショートカットになってなかった…。
距離的には確かに短いのだけれど、
誰が山一つ越えて行くと思うだろうか。
キミはあくまでもマイペースで、
「ね?近かったでしょ?」と得意げだ。
もう、あきれて思わず吹き出してしまった。
途中コンビニでビールを買った。
飲みながら、ふと立ち止まって周りを見る。
入道雲、
むせ返るような緑、
横をすり抜けて走って行く子供、
汗をかいたビール、
そしてキミの笑顔。
少しだけ夏を感じて、
少しだけ幸せだと思った。
by murap3
| 2009-06-18 15:37