2008年 01月 10日
友人。 |
生まれて初めての大失恋を味わった27歳の夜、
何も手に付かずに出勤まであと2時間を切っていた。
「絶望してるくせに会社には一応行くんだな」なんて
冷静な自分もいることに気づく。
会社ではいつも通りに振る舞い、
打ち合わせもこなす。
今は忙しいのが有り難かった。
そして一息すると、11時をすでに10分すぎていた。
その頃チームを組んでいた相棒はボクの1日の振る舞いに
何かあったと気づいていたらしく、
一言、「今日クルマだから、送るから」とポツリと言った。
帰りのクーペの中ではしばし沈黙が続いた。
「あのさ」とボクが相棒に声をかけた。
「どした?」とさりげなく相棒。
「昨日分かれたわ」と愛想わらいで誤魔化すボク。
「………そっか」と何となく察していた相棒はこっちを見ずにハンドルを握ってた。
その後、相棒と他愛もない話をした。
話している内にずっと相づちを打ってる相棒の優しさに涙腺が緩んで
不覚にも涙がこぼれた。
「まぁ、オレなんかしょっちゅうだ」
相棒が顔をしかめて笑った。
「お前はもてねぇからな!」
ボクは相棒に乗っかって答えた。
嬉しくて、ただこの男が友達でいてくれることが
本当に嬉しくて、さっきとは別の涙がこぼれた。
「もう一周すっか」
相棒はそういって前を見ながら笑顔で言った。
「うそ、メンドクセー」今度はホントの笑顔でボクは言った。
次の交差点で相棒は帰りと反対方向のウィンカーを出しながら、
今度はこっちを見ながら「ニカッ」っと笑った。
何も手に付かずに出勤まであと2時間を切っていた。
「絶望してるくせに会社には一応行くんだな」なんて
冷静な自分もいることに気づく。
会社ではいつも通りに振る舞い、
打ち合わせもこなす。
今は忙しいのが有り難かった。
そして一息すると、11時をすでに10分すぎていた。
その頃チームを組んでいた相棒はボクの1日の振る舞いに
何かあったと気づいていたらしく、
一言、「今日クルマだから、送るから」とポツリと言った。
帰りのクーペの中ではしばし沈黙が続いた。
「あのさ」とボクが相棒に声をかけた。
「どした?」とさりげなく相棒。
「昨日分かれたわ」と愛想わらいで誤魔化すボク。
「………そっか」と何となく察していた相棒はこっちを見ずにハンドルを握ってた。
その後、相棒と他愛もない話をした。
話している内にずっと相づちを打ってる相棒の優しさに涙腺が緩んで
不覚にも涙がこぼれた。
「まぁ、オレなんかしょっちゅうだ」
相棒が顔をしかめて笑った。
「お前はもてねぇからな!」
ボクは相棒に乗っかって答えた。
嬉しくて、ただこの男が友達でいてくれることが
本当に嬉しくて、さっきとは別の涙がこぼれた。
「もう一周すっか」
相棒はそういって前を見ながら笑顔で言った。
「うそ、メンドクセー」今度はホントの笑顔でボクは言った。
次の交差点で相棒は帰りと反対方向のウィンカーを出しながら、
今度はこっちを見ながら「ニカッ」っと笑った。
by murap3
| 2008-01-10 22:41